睡蓮が悲痛な面持ちでその帰宅を待っていたとは露知らず、雅樹は笑顔で玄関の扉を開けた。その瞬間を見計ったかの様に足元にクッションが勢いよく投げ付けられた。
「えっ!な、なに!」
突然の出来事に呆然となっていると今度は皿に乗ったパウンドケーキが廊下に叩きつけられた。雅樹はその衝撃音に思わず飛び上がった。
「睡蓮、どうしたの!」
「心配だからって..........お義母さんが味見していたわ!」「なんの事!」「ケーキにお酒が入っていたら赤ちゃんに良くないからって!」「..........赤ちゃん、母さんがそんな事を言ったのか」睡蓮は髪を振り乱し仁王立ちになっ



